林檎に牙を:全5種類
*R指定描写(♀×♂)

和磨って、BL交流に限らず本編でも後ろ使えるんですよね…
そーいや書いてなかったなと思って。
男の子をヒロインにする、て試みのキャラクターでしたが結構動かしやすい。
受け受けしい女の子は百合でしか書きたくないんだよ私!

ちなみにシャワージェルはボディショのピーチ、シャンプーはLUSHの「ビッグ」です。
余談ですが愛用者も中には居るかなと。
石造りの床が、音を立てて降り注ぐ水に叩かれる。
いつの季節も夜の雨なら冷たいだけ。
間を置かずに温かな物へと変わるのは、此処が浴室だから。

和磨の背中に抱き付いたまま、シャワーの栓を緩めた深砂の手。
彼が首を捻っても、俯いて顔を見せずに。



寝床を共にする前のシャワーならほとんど毎夜の事。
いつもなら大人しく順番を待つのに。
お先に、と和磨が薄着になったところで突然沸いた衝動。
無防備だった背中を押して、浴室に傾れ込んだ。
深砂の方も大した策があっての行動でもなかったけれど。

「あの……深砂、ちゃん……?」

覗き見れば戸惑いの表情。
点っていた小さな火に、油を注す。


各々の個室に設置された浴室は、滑らかな灰色の石造り。
シャワーだけなのでそう広くない。
味気無さげな空間でも、大量に並ぶバス用品のお陰で色彩豊か。

濡れた深砂の手が持ち上げたのは、シャワージェル。
透明なボトルの中に淡い金色の液体。
蜂蜜によく似ていても、キャップを開ければ桃の瑞々しさ。
甘さを身に纏う和磨は花より果実を好む。
昨日から香りが変わった原因。

今はまだ嗅ぎ慣れなくても、すぐに彼の物になるのだろう。
素肌そのものが匂い立っているかのような錯覚で。

「前向いてよ……、背中流してあげるから。」

深砂が囁けば、元から低めの声が艶めく。
優しく響いても命令。
馴らされきった和磨は大人しく従って腰を下ろした。
身長差の所為で、立ったままでは届かない。
背中を丸めて椅子の上。

二人揃って、身に付けているのは最後の一枚だけ。
跳ねた雫で水玉模様の散った下着姿。

腰が布に包まれたままでも構わず、和磨にシャワーを向けた。
背後から湯に打たれ、驚いたように小さな悲鳴を漏らす。
下着が張り付いて気持ち悪いのだろう。
髪から爪先まで濡らされると、落ち着かなそうに身動ぎする。


一方の深砂は、肌に馴染む桃色のキャミソールのみ。
ただでさえ長くない丈が、乳房で押し上げられて更に短い。
男の手でも余る仄白い実りが谷間を成す。
シャワーを方向転換、やはり下着のままで深砂も浴びた。
濡れて重くなった桃色が濃くなる。

もう片手のボトルには閉じ込められている蜜。
疾の昔、見る影も無く搾り取られた果実の成れの果て。

傾ければ、冷たい粘度で落ちていく。
緩やかに線を描く淡い金色。
着地点は手でもスポンジでもなく、キャミソールの胸元。


膝立ちになると硬い床が痛くて、白い背中に寄り掛かった。
シャワージェルの冷たさか、先の見えない困惑か。
再び抱き付くと和磨が強張った気配。
平たい胸へ回した深砂の腕に、緊張した心音が伝わる。

背中に押し付けて洗い始めても、あまり泡立たない乳房。
ぬるり滑りながら柔らかく形を変えるだけ。

立ち込めた霧の中、桃の香りが蕩ける。

浴室の熱気で、透けるような白い乳房も朱に熟す。
まるで表皮の弾けそうな果実。
キャミソールが捲れ、シャワージェルの果汁に潤んで揺れる。

身を捩っても和磨は抵抗する素振りを見せず。
くすぐったい、と語尾に笑いが漏れる。


何もする事が無くて却って落ち着かないのだろう。
背中を深砂に預ける間、両手を上にして髪を洗っている。
バニラと柑橘のシャンプーで泡だらけになった、金茶の巻き毛。
生クリームに似た木目細かな真白が甘く香る。

湧いた唾液を密かに飲み込んだ。
牙を立てるのは、まだ早い。



和磨の背中を押して椅子から下ろす。
そのまま前倒しになり、石の床の上で四つん這い。
泡を滴らせながら朱色に濡れた肌。

腰に滑らせた指先で、張り付いた黒い下着を抜き去った。
此方も熟した果実の皮のように。
後ろで眺める深砂には奥までよく見える。
双丘を剥き出しにされた羞恥に、和磨の腿が小さく震えた。


「……ねぇ、此処は自分でやる?」

命令する言葉は短くても意味なら充分か。
和磨の手にシャワージェルを垂らすと、小さく頷く。

視線を感じて反応を始めていた下腹部。
淡い金色で滑る手が添えられると、腹まで届くのが見えた。
自ら扱き上げる度に濡れた音。
桃の香りを絡ませて、更に生硬さを増す。


自慰に耽り出す頃、和磨が肘を着いた。
支えられなくなった上半身が潰れて、腰を突き出す格好。

細い腰から続く小振りな双丘を撫でると、脂の質感。
男の身体でも、此処だけは女と変わらず柔らかい。
深砂を受け入れる場所も在る。


シャワージェルで滑るまま指先一本、谷間を割る。
行き着いた先に薄く色付いた窪み。

止まらない指が、抉じ開けるように潜り込む。
堅く閉じられていれば痛みにしかならない筈の行為。
けれど、和磨の此処を使うのは慣れている。
それこそ数え切れない程に。
待ち望んで戦慄いていた場所は、難なく突き刺さる。


弄る加虐と受け入れる被虐。
快楽として感じる事が各々違うなら、こう云う形もあるのだ。
元より、龍とは快楽に素直な生き物。

試しに触れてみた最初の頃、女の指でも拒んできつかった。
本来なら濡れない上に狭い部分。
馴染んだ今では、シャワージェルの効果もあって易々と進む。
鮮やかに熱い和磨の内部。
声が反響する浴室、羞恥で震える呼吸が耳に届く。
様子を見ながら本数を増やせば喘ぎ混じり。


そろそろ楽にしてやっても良い頃合か。


深く呑み込んだ指三本、先を別々に激しく動かす。
自慰よりも感じて和磨の腰が揺れる。
弓形に背を反らせ、限界の悲鳴が立ち込めた熱気を裂いた。

吐き出されて泡と混じり合った白濁。
桃と共に匂い立ち、深砂の喉が思わず一つ鳴る。
勿体無い気がしたけれど構わない。
まだ、終わりではないし。


「深砂ちゃ……僕、もう……」
「目と口しっかり閉じててね、流すから。」


堪らず振り向こうとした和磨に、タオルで目隠しを施す。
覆われる前の一瞬、潤んでいた翠の双眸。
訴えようとしていた事なら、言葉にせずとも深砂には解かっている。
タオルの下で泣いているかもしれなくても。

キスしたい。
顔が見たい。
早く、繋がりたい。

欲求は全て、浴室を出るまで与えないけれど。


強いシャワーで身体中に纏わりつく泡が剥がれていく。
頭からびしょ濡れになり、肘と膝を着いた前倒し。
和磨の姿は、雨に打たれる犬を思わせた。
逝ったばかりで腰が立たないまま、裸の獣。

絡んでいたキャミソールも深砂の足元に落ちた。
今まで守られていた素肌に弾かれ、水滴が跳ね散って踊る。
余計な物が除かれて残り香に濃い桃。

愛しい男を見降ろして、裂け目の蜜も腿を濡らす。
果実は目の届かない所で甘くなる。
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2011.03.05